「リスクアセスメント実践技術の解説」−発行


【書名】リスクアセスメント実践技術の解説-危険源同定からリスク見積もり・評価と安全性の妥当性確認まで-
【編集】安全技術応用研究会(リスクアセスメント普及促進委員会)
【監修】
安全技術応用研究会 鈴木正俊
長岡技術科学大学教授 工学博士 蓬原弘一
【発行】安全技術応用研究会
【判型】B5版・本文223頁
【定価】一般価格4,000円(10冊以上は会員価格)/会員価格3,500円(税込)
【発行】2004年8月20日
本書のご購入については安全技術応用研究会事務局までお問い合わせください.
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電話:03-5769-0775

目次

序文

本書は、ISO/IEC Guide51、ISO12100-1およびISO14121に定めるリスクアセスメントの標準的な実務上の手続に関わる系統的な手引書として、製品設計・機械設計者や機械安全に関わる専門家のほか、労働安全衛生マネジメントシステムの運用に関わる担当者に至る広範なユーザーを想定して執筆された。

本書の企画は、2002年の1月、安全技術応用研究会における「リスクアセスメント手引書作成委員会」の発足によって開始された。当時、既にリスクアセスメントに関しては、初歩的な啓蒙書や概論書がガイドブックとしていくつか刊行をされていたが、概念紹介のレベルにとどまるか、各企業のリスクアセスメントの実施例の紹介程度にとどまるものであった。冒頭に記したリスクアセスメントに関わる国際規格に準拠しながら、機械類のリスクアセスメントに関わる基本概念と方法論ついて、実務家が必要とする系統的で詳細な知見と技術を提供する刊行物は、少なくとも日本国内では殆ど見られなかった。そのため、このようなニーズを満たすことを目的として、本書の企画が進められた。執筆メンバーは、安全機器メーカーやそれらのユーザーである企業の中でリスクアセスメントの推進にあたる実務家を中心に編成されているが、これは、本書が単なる学術的な観点にとどまらず、産業現場における安全技術のより一層の向上に資するという実践的な観点から発刊が意図されたことを物語っている。

今後、WTO加盟各国の国家規格の国際安全規格への整合化がグローバル規模で発展する一方、本書が、これまでの日本の安全管理の欠落を埋めるために不可欠とされるリスクアセスメントに関わる技術の一層の普及を促進し、ひいては製品による事故や機械災害の防止に一定の役割を果たすことによって、世の人々の幸せのために、いささかなりとも貢献をすることを願ってやまない。

安全技術応用研究会
リスクアセスメント普及促進委員会 主査
 株式会社ブリヂストン 水野恒夫

本書の構成

本書の意図と特色
第1章
リスクアセスメントに関わる国内外の規格と社会的要求
1-1 リスクアセスメントの背景
  • 1-1-1 日本の労働安全に関わる法の経緯
  • 1-1-2 欧州と日本の安全規格制定の流れ
  • 1-1-3 日欧の安全に対する考え方の相違
  • 1-1-4 リスクアセスメントと危険予知の相違
  • 1-1-5 日欧の労働災害の比較
  • 1-1-6 機械安全に関する国際規格

1-2 リスク低減のための製造者と使用者の関係

  • 1-2-1 設計・製造時点のリスクアセスメント
  • 1-2-2 設備導入時/改造時に使用者が行うリスクアセスメント
  • 1-2-3 継続的なリスクアセスメントのしくみ

1-3 今後求められる安全管理

  • 1-3-1 国際安全基準とこれからの安全管理
  • 1-3-2 労働安全衛生マネジメントシステム
  • 1-3-3 リスクアセスメントの位置づけ
第2章
リスクアセスメントの概要
2-1 リスクアセスメントの基本構成
2-2 リスクアセスメント実施時の留意点
2-3 リスクアセスメントに関する用語
2-4 リスクアセスメントの基本概念
  • 2-4-1 リスクアセスメントの手続き
  • 2-4-2 保護方策の実施
  • 2-4-3 設計時点のリスクアセスメントと既存設備のリスクアセスメント

2-5 リスクアセスメントの見積もり・評価方法の特色

  • 2-5-1 各種リスクアセスメント手法とその特色
  • 2-5-2 リスクアセスメント手法の得失評価
第3章
リスクアセスメントの前提条件
3-1 リスク想定の適用範囲
3-2 使用上の条件と予見可能な誤使用
3-3 想定に際して考慮すべきこと
第4章
危険源の同定
4-1 危険源の同定に関わる基本概念
4-2 危険源および危険状態、危険事象の種類の同定
  • 4-2-1 危険源の性質
  • 4-2-2 危険源同定の方法

4-3 危険源同定の留意点

第5章
リスクの見積もりと評価

5-1 リスクファクターごとの見積もり
5-2 リスクアセスメントにおける「危害(傷害)の程度」の見積もり
5-3 リスクアセスメントにおける「危害(傷害)の発生確率」の見積もり
5-4 リスクアセスメントにおけるリスクの評価

第6章
保護(安全防護)方策の策定と安全性の妥当性確認
6-1 リスクと保護(安全防護)方策の策定
  • 6-1-1 保護方策の手順と概要
  • 6-1-2 代表的な保護方策技術

6-2 安全性の妥当性確認

  • 6-2-1 安全性の妥当性確認とは
  • 6-2-2 機械の製造、設計者に求められる妥当性確認
  • 6-2-3 制御システムにおける妥当性確認
  • 6-2-4 機械の使用者に求められる妥当性確認
  • 6-2-5 妥当性確認を行なうための資料例
第7章
スクアセスメントの実施事例
7-1 危険源同定からリスク評価まで
  • 7-1-1 リスクアセスメントの推進
  • 7-1-2 リスクアセスメントの留意点と評価方法
  • 7-1-3 塗装ロボットのビデオ映像に基づく演習事例 
第8章
安全防護方策と安全性の妥当性確認事例
8-1 設備の概要
8-2 ガードの妥当性確認
8-3 制御システムの妥当性確認
8-4 妥当性確認の課題
第9章
附録
  • A. 機械の包括的な安全基準に関する指針
  • B. ISO14121附属書表Aで示される危険源/危険事象リスト
  • C. JIS B 99702 附属書表Aで示される危険源、
      危険状態および危険事象例に対して想定される具体的内容例
  • D. D IN V 19250:1994によるリスクアセスメントの適用例